2022/08/16 15:25
キクガシラコウモリ(Rhinolophus ferrumequinum)は日本にも生息する小型のコウモリ類で顔が印象的です。
鼻葉(びよう)と呼ばれる部位が発達し、菊の花のように見えることからこの名がついているとされています。日中は洞窟や隧道、時には屋根裏で過ごし、夜間に飛翔して虫を捕えます。群れを成すこともあれば、単独で寝ていることもあります。
夜間に野生動物調査へ出かけた際、木にとまって休んでいるキクガシラコウモリと遭遇しました。
超音波を使って高速で飛翔するキクガシラコウモリ、やはり体力をたくさん使うのかもしれませんね。
今回はこのキクガシラコウモリのCTデータがポーランド科学アカデミーから公開されているのでご紹介します。
マイクロCTによって頭骨データが取得されているため内部構造まで再現されています。メッシュミキサーで内部を観察すると下の画像のように脳頭蓋や鼻腔の形状を見ることができます。
このデータを使って3Dプリンターにてレプリカを製作しているため、レプリカも内部構造が再現されています。3Dスキャナーやフォトグラメトリなど表面だけのデータとは異なるのがマイクロCTなどレントゲン技術を使ったデータの特徴です。