2022/08/16 14:22
ツキノワグマ(Ursus thibetanus)の全身骨格を作製しました。
この個体は若い個体で体重21キロのオスです。各骨は赤外線レーザー3Dスキャナー「REVOPOINT POP2」を使って3Dデータ化して、ZBrushにて組み立てました。頸椎7個、胸椎14個、腰椎6個でした。椎骨を数えやすいように右の腕を外すと下の画像のようになります。手と足の骨は標本作製時に交連させて完成させて、それを3Dデータ化しました。
すべての骨の配置次第で好きなポーズに変更可能です。今回は、3D担当が実際にツキノワグマに遭遇した時のポーズを再現してみました。
この写真は静岡県南アルプスで遭遇した時の写真です。黒くて丸い塊があるなと思ったら若いクマでした。このクマはその後立ち上がって林内を走って逃げていきました。この丸い背中が印象的だったので、今回はそれを再現して作製しています。
写真の個体と骨格の個体は別ですが、大きさは同じくらいです。
このように出会ったツキノワグマの画像を参考に配置を決定し完成させています。
3Dデータ上では成獣の頭骨との比較も可能です。
ちなみに、成獣の頭骨と比較をすると上の図のようになります。成獣の頭骨は約80キロのオス個体です。亜成獣との違いがよくわかります。
アンフィ合同会社ではこの3Dモデルを模型にして販売しております。是非お手元で観察してみてください。